Q. 攻撃的な人がいて困っています。
A. 相手にとって「攻撃しにくい相手」になりましょう。
【解説】
世の中、どこにでも攻撃的な人はいるものです。
関わりを断つのが一番ですが、家族や仕事上の関係者など、簡単に関係を断つことができない場合があります。
攻撃的な人には一つの共通点があります。
それは、毎回「自分より弱そうな人を選んで攻撃を仕掛ける」ということです。
自分より明らかに強い相手や、攻撃することで今後自分が困るような相手に対しては、攻撃をしかけることはありません。
例えば、以下のような相手には攻撃を仕掛けません。
- 自分が所属している会社の社長
- 大切な取引先の人間
- 自分より体が大きく屈強そうな相手
- 手痛い反撃をされる相手
- 強面の相手
- ヤクザ
- 警察官
彼らは毎回、「攻撃しても自分が困らない相手」や、「攻撃することで相手の反応が面白い相手」に対してのみ、攻撃をしかけます。
攻撃しているところを第三者に見られないように、誰もいないところを見計らって攻撃することもあるでしょう。
そのため対処法としては、相手にとって「攻撃しにくい相手になる」ことが挙げられます。
具体的には
- 社長や上司や同僚などに、攻撃を受けたことを話す
- 反撃する
などが挙げられます。
1. は攻撃されたことを周囲の人間に積極的に話すことで、攻撃する人間にとって「攻撃しにくい相手」になれる可能性があります。
社長や上司に伝えることで、直接本人に注意が行き、攻撃がなくなるということはあまり期待できませんが、大切なことは「この人に攻撃すると、周りのみんなにそれが伝わってしまう」と思わせることで、それが抑止力になります。
また同僚に話すことで、相手も同じような攻撃を受けたことがあるなど、参考になる話がきける場合もあるでしょう。「あの人は難しい」「私もそう思っていた」など、周りに同様の悩みを持っている人がいると知るだけでも、気分が楽になります。
職場などで「共通の敵」を作ることで、内輪の結束力が強まるというメリットもあります。
2. の「反撃する」という方法もあります。
「攻撃すると嫌なことを言い返される相手」には、攻撃をしたくなくなるでしょう。
ただし、多くの場合、自分が口下手であったり、相手が明らかに口達者であるため言い負かされることになります。議論になれば勝ち目はないでしょう。
短い言葉で「イヤです!」とだけ言えれば、それだけで自分の気持ちはラクになるものです。
ポイントは、
- 短い言葉で
- 強い語気で
- 大きな声で
- 周りに聞こえるように
- 「イヤです!」「ムリです!」「困ります!」など
- 「え!?」「は!?」だけでも
- いかにも不機嫌そうに
- いかにも嫌そうな顔で
- 言い切り形で
可能であれば「怒鳴る」ことも効果があるでしょう。野生動物が「吠える」ことで相手を威嚇し、自分を強そうに見せるのと似ています。
多くの場合、攻撃する人がターゲットにするのは「弱そうな人」「穏やかそうな人」「大人しそうな人」「声が小さい人」であるため、これと逆の行動を意図的に取ることに意味があります。
不機嫌そうな表情やしぐさを「あえて作る」ことも、非言語コミュニケーションとして不快であることを相手に伝えられるため、攻撃の抑制に効果的です。
言ったことでその後に相手の対応が変わらなかったとしても、「嫌だということを相手に伝えられた」というだけで、驚くほど自分の気持ちは楽になるものです。
また周りの人に「あの人は嫌がってるな」と伝えられることも大きいでしょう。周りの理解や協力を得やすくなるでしょう。
攻撃する人に「おっ、この人はちょっと厄介だな」「攻撃すると騒ぐからまずいな」「色々と面倒だな」と思わせることができればしめたものです。その後、攻撃の回数が減る可能性もあります。
最も大切なことは「自分の気持ちがラクになること」なので、短い言葉や表情で不快な思いを表現することは非常に効果的です。
世の中には色々な人がいて、対応を避けられない場面も多々あります。
ただ、その度に仕事を辞めたりしてしまうと、職歴に傷がついたり金銭的に困窮したりしてしまい、困るのはこちら側です。
相手にとって「攻撃しにくい相手」になる方法を知り、少しずつ実際に使っていき、はじめはうまくいかなくても、徐々に身に着けていくことが大切です。
1日1回ずつでも使っていけば、1年で300回以上使えます。
少しずつ慣れていきましょう。
あまりにも度を超えておかしな人がいる場合は、転職など、関係を断つことも視野に入れ、あくまでも「自分の幸せ」を優先していきましょう。